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デジタルアンプDN-CGT5:TVの音質改善用の安価で低消費電力の高音質アンプ

(買うまでの経緯:結構長いからこのアンプだけ知りたい人は読み飛ばした方がいい)

先月買ったテレビ、SONYのBRAVIA(KDL-40EX750)は信じられないくらい音質が悪く、特に報道番組の男性アナウンサーの声は酷い。オーディオマニアでもない人間がそこまで酷いと思うとは、よほど酷いスピーカーを使っているとしか思えない。風呂場か洞窟で聞こえるようなこもった声になってしまうのだ。いや、ポケットラジオから聞こえる音と言った方が正確か。
 色々テレビには音質を変えられる項目があるが、どれも酷い。ハンディ機の無線機から聞こえるような音になる設定もある。スピーカーが酷いとどんな音質設定項目も意味をなさない。

そこで余っているスピーカーを活用しようと思って、ヘッドフォン端子から直接スピーカーをつなげれば一番安上がりだと思って、一応SONYのサポートダイヤルに電話して、アンプを介さなくてもスピーカーから十分な音量が出るのかどうかと予め確かめて余計な出費を抑えようと思ったが、結局はそれはできなかった。
 サポートダイヤルに出てきた人(女性)には、何度も「アンプを介さなくてもスピーカーから十分な音量が出るのか」と念を押して説明しても要領を得ずに、最終的には「出ます」と言い切ったが、実際は違っていた。私はこの人との長いやりとりの間で、ああ、このテレビのヘッドフォン端子はラインアウト端子と兼用なんだと悟った。
 無論、ちょっとでもオーディオに詳しい人ならヘッドフォン端子からアンプを介さないでスピーカーをつなげたところで大した音量にはならない事は知っているだろう。しかし、テレビの設定項目や内蔵の説明では、あたかも直接スピーカーにつなげてもOKと思わせるような書き方だったから、もしかしてと思って電話したのだ。ヘッドフォン出力か別のオーディオ機器につなげるか選択できる項目があり、オーディオ機器を接続前提の設定でも出力を可変できる設定項目があるのだ。

そこでアンプを物色するわけになるのだが、そもそもSONYは内蔵スピーカーの音質が悪いのは分かり切っているので、ヘッドフォン(ラインアウト)以外に光出力端子しか外部音声出力しか設けないのは不親切というか、もうちょっと気を利かせてくれれば良いのではと思った。外部スピーカーを用意する人間なんてマニアだろうと高をくくっているとしか思えない。しかし、内蔵スピーカーが酷ければその仮定は間違ってくる。
 デザイン優先のためにアナウンサーの声がこもるほどのスピーカーを用意せざるを得ないなら、代替手段として、スピーカー出力端子もしくは出力用RCA端子をテレビの背面に設ければいいのだ。そうすればアンプも必要なく、スピーカーとケーブルを用意するだけで薄型テレビの弱点を補うことができる。

愚痴はこれぐらいにしてアンプの話に進もう。

何せ気に入らない音質が改善できればいいのだから、コンポ(最近はCDレシーバーと言うらしい)なんて買う必要はない。まあ、CDやらラジオも聞きたいならそういう選択肢もありなのだが、基本はテレビ視聴なので、それだけのためにコンポを使うのは間尺に合わないし、まず操作が面倒だ。リモコンを2つ使わなければならなくなる。

そこで純粋なアンプとなると、テレビ視聴用にジャストフィットしたものは結構少ない。オーディオ用の高価なものならいくつもあるが、これもコンポ同様間尺に合わない。唯一有名メーカー製ならKENWOODのKAF-A55というアンプがある。PCにつなげることを前提にした製品でコンパクトだ。SDカードスロットが内蔵され、音楽プレーヤーとしても使用できる。

しかし、今回買わなければならなかったアンプは、テレビのスピーカーが良ければ買う必要性も無かったものだ。そのために何万も出す気にはなれない。

アマゾンでこの製品を見てみると、同じような商品として信じられないくらい安いアンプをピックアップしてくれた。(以下参照 Lepai デジタルアンプ LP-2020A)

これは調べてみてわかったのだが、相当コストパフォーマンスの高い製品で、安いのに信じられないくらい音質がいいというのだ。ただ、この商品は製品として完成度が低いらしく、作りが荒いようだ。

そこでそのいくつかの欠点(電源On/Off時にボッという音が大きく鳴るなど)を押さえた商品がいくつかのサイトで発売されている。ただ、このアンプの欠点は入力ソースはアナログ入力(RCA端子)だけなのだ。(…と最初はそう思っていた)

そこで更に調べてみると東和電子のOlasonic TW-D7OPTという製品があることを発見した(以下参照)

まさしくこの商品は筆者や液晶テレビの音質に不満を持つ人が待っていた商品だ。ただし、スピーカーは既に持っているのでこれを買ったらまたもやスピーカーが余ってしまう。
 加えて、この商品のレビュー記事を見ると、光接続だと音量のコントロールは付属のリモコンを使わなくてはならないことを知り、光接続ではなく、昔からあるライン接続の方がいいと思うようになった。筆者のテレビではヘッドフォン端子(ライン出力)の出力を可変できる項目があるからだ。つまりアンプをつないだとしてもテレビのリモコンで音量をコントロールができると言うことだ。

そこで俄然、たまたま発見した中国企業の安いアンプが購入候補として急浮上した。音質は光接続より当然落ちるだろうが、耳が肥えたオーディオマニアも驚くほどの音質だという。それに、今問題としているテレビの音質は、台所にある直径10cm程度のスピーカー内蔵AM/FMラジオより遙かに落ちるものだ。高望みする必要性はないと思うようになった。

(それでヘッドフォン端子に直接スピーカーが繋げられたらということを考えたのだ。)

(ここから本題)

それでたどり着いたのがDN-CGT5だ。これも中国製。それも中国企業の製品だ。マニュアルには企業名の記載がされてない。本当にバッタものの製品だと思うが、問題ない事は買う前から察しがついていた。

つまり、今回買ったこのアンプや最初にアマゾンで見つけた中華製アンプは全部トライパス社のアンプICを使っており、基板を見ると明らかにトライパス社のリファレンス回路をそのまま使っているのだろうとすぐにわかったので、電子工学のことをろくに知らない人間が組み立ててもアンプとしての実力は全く問題ないと察しがついたからだ。
 これはインテルが自社CPUを動かすためのマザーボードのリファレンスデザインを提供して台湾メーカーが高品質なマザーボードを多数供給するようになったことと同じだろう。
 性能を決める部分や難しい部分はこのアンプIC内で完結しているので、後は性能を左右しない周辺回路を付け加えるだけで高性能で故障も少ない製品ができてしまう。まあ、Lepai社のアンプで周辺回路に使われている部品は、相当安いものを使っているようで、同じトライパス社の使っている中華製アンプは周辺部品に高信頼性の部品を使ってLepai社の製品と差別化を図っているものが多い。

DN-CGT5は、カーステレオ用と思われる無骨な筐体を持つLepai社の製品に比べれば明らかに室内用を意識したアンプだ。しかも、相当な割り切りよう。入力はステレオミニジャック1つのみ。トーンコントロールもない。(他の中華製デジタルアンプもトーンコントロールのないものが多い)
 しかし、機器に繋げる3.5mmケーブルは付属しているので、追加費用が一切必要無い。しかし実際は短いので、液晶モニタに付属していたケーブルを使用した。もしこの入力端子が、TV側には無い、RCAジャックだったら(入力端子はあるが出力用はない)、変換プラグが必要だったし、結構接続関連費用もアンプ自体が安いと高いと感じてしまう。 だから入力が3.5インチのステレオミニジャックというのは、オーディオマニアでなければ極めて使い勝手がいいと思うだろう。携帯プレーヤーも簡単に繋げられる。
 スピーカーケーブル無論別売りだが、スピーカーを買うとだいたいケーブルは付属しているか一緒に買っているだろう。

Web上でみると結構でかいように見えるが、片手に乗るほどコンパクト。
写真は電源ON状態の写真だが、ONスイッチと音量コントロールがツマミ式で兼用になっている。これはポケットラジオと同じであまりにもケチりすぎだ。更にこのボリュームダイヤルは薄すぎて非常に使いづらい。てっきり、電源ボタンは真ん中のボリュームダイアルを押してダイヤル全体が筐体に埋め込まれるものだと勝手に思っていた。とはいえ、この部分は全く固定にして、電源On/Offはスイッチ付きのテーブルタップ側でやってしまえばいいことだ。電源On/Off時に大きなブツッと言う音はしないし(少しはある)。つけっぱなしでもかなり低消費電力だ。

デジタルアンプDN-CGT5

こんなにコンパクトで30Wの出力もあるのに、なんと電池駆動のための電池ケースにかなりのスペースを割いているのだ。それも単三8つ分。いったいアンプのスペースはどこにあるのだろうか?
以下の背面の写真を見るとわかるが、背面両側の電池ケーススペースに挟まれた中央部にコンデンサがあるのでここにアンプの回路が載っているのだろうか?

DN-CGT5背面

分解しようと思ったが、筐体はビス止めではなく、はめ込み式なので壊す危険性があるのでやめた。

DN-CGT5に使われているアンプICは同IC使用の他製品を見るとヒートシンクを付けていないので回路部分は相当コンパクトに違いない。

それで問題の音質なのだが、これは非常にフラットで、アンプは音質に関して何の味付けを加えていない。分解能が高く、切れのある低音だ。ただ、低音が効き過ぎる(と言うか音源自体が実は低音が効いたものなのだろう)時があるので、テレビ視聴用には音質が良すぎるようにも思えた。

スピーカーはKENWOOD K-521に付属していたスピーカーだ。K-521はフルデジタルアンプをウリとした商品で、これも低音が極めて切れがある。加えてバスブーストを掛けていないのに低音が出る。どうもデジタルアンプというのはそのような特性のようだ。(無論ソニーの液晶テレビ内部のアンプもデジタルアンプだ。なのに酷すぎる音。やはり内蔵スピーカーが諸悪の根源だ)

それでテレビ側で音質を変えようと思ったら、外部出力は音質を全くコントロールできないとわかり「しまった!」と思った。でもテレビ内蔵スピーカーより遙かに明瞭に声が聞こえるからよしとする。特に筆者の見ている「踊るさんま御殿」での明石家さんまの声が明瞭に聞こえるようになったのはいい。脱線するがビートたけしの声も聞き取りにくい方で親が聞き取りづらいと言っていた。

それにしてもこんな安いのにクリアで大音量が出るアンプが出てしまうと、商売にならないんじゃないだろうか?ちなみにWikipediaによると、このアンプの製造元であるトライパス社は既にもう存在しない会社でシーラスロジックに買収されたという(久しぶりに聞く懐かしい会社だ)。

私は日本メーカーで極めてコストパフォーマンスの高いトライパス社製ICを使った商品を知らないし、これだけの音質でもせいぜい1万程度の値段のアンプを知らない。
 このICを使った中華製アンプは、同じICを使った秋葉原の店で売られているキットより安いのだ。まあ自作しても、性能を独自に上げる方法と言えば、周辺回路部分のみをいじるしかないので、自作するモチベーションがあがらないだろう。それでいてリファレンス通りに作っても昔のアンプを遙かに凌ぐほどのものだし、工夫のしがいがほとんどないのである。だから高付加価値が付けられなくて日本メーカーが事実上手を付けられないのだろう。

 トライパス社はどうして無くなったのかは不明だが、ハイテク技術はそれを作った会社をも破綻させるほどのデフレ圧力をかけてしまうのではないのかと思った次第である。