ラジオの回路

スーパーヘテロダイン方式

現在のラジオはほとんどがスーパーヘテロダイン方式という受信方式で受信しています。
これは受信する周波数を「すべて」特定の周波数(中間周波数と言う)に変換するのが特徴で、それにより高い選択度と増幅度を確保できます。特定の周波数のみ増幅する事は回路設計上でも利点があります。特定の周波数だけのみ最高の性能を追及すればいいからです。
実際は無線機や通信型受信機、携帯電話では、この中間周波数を2段もしくはそれ以上設けている物があります。これは増幅率を上げても発振させないため、または周波数変換で起こるイメージ周波数(ここでは単に受信してはいけない周波数が発生する事と理解してください)の受信を回避するために何段もの中間周波数を設けているのです。
受信周波数を全て一定の中間周波数にするには、周波数を可変できる発振器が必要です。
典型的なAMラジオの場合500kHz〜1600kHzを受信すると仮定して中間 周波数を455kHzとすると、
500-455=45, 1600-455=1145で45kHz〜1145kHzを発振できる局部 発振 回路(LO, Local Oscillator. 周波数可変できる発振回路はVFOまたはVCOといわれる)が必要になります。
したがって、この発振回路の性能(周波数安定性、波形の歪み)は非常に重要になります。




ダイレクトコンバージョン方式


受信周波数を直接人間の可聴領域まで変換する方式です。最近では携帯電話でも使われている方式だそうです。ダイレクトコンバージョンはスーパーヘテロダイン方式を簡略化した回路であり、コストの面では有利ですが、選択度が甘くなりやすい欠点があります。携帯電話の場合デジタル信号でやりとりしているので、デジタル処理でダイレクトコンバージョンの欠点を克服しているのでしょう。


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