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宇宙戦艦ヤマト完結編は公開からすでに30年以上も経っているが、私の中では最高の映画という評価は一切変わらない。そしてその中で使われている音楽も最高の評価をしている。絶賛してもしきれないほどの評価と言っていい。なぜそこまで言い切れるか、大きく理由は2つほどある。
1.1つの場面やセリフのためだけに作曲された曲ばかりであり、セリフとバックの音楽が完全に一体となっている。一つのセリフに対してあてがわれたリズムやメロディーさえある。セリフに合わせて作曲したのか、作曲に合わしてセリフを作ったのかわからないが、完全にシンクロしている。
宇宙戦艦ヤマトの主題歌のメロディもいくつか使われているが、場面に応じてアレンジがいくつもある。映画音楽として贅沢でかつ想像を絶する労力を注ぎ込んでいる作品だとすぐにわかる。
宇宙戦艦ヤマトの音楽は基本的に格調高い音楽が多いのが特徴だが、完結編はその中でも最高峰と言える出来栄えだと思う。
2.映画のストーリーが我々地球人類を覚醒させる内容となっている。これは松本零士が誰かから受け取ったインスピレーションのたまものだと思う。つまり我々地球人類の隠されている本当の歴史を将来知るための予習のような意味合いを持っている。要するにUFOコンタクティー、ビリーマイヤーの会見記で書かれてある、宇宙人から伝えられた地球人の歴史に似ているのだ。こちらはもっと壮大な話なのだが、現在水惑星アクエリアスに相当する彗星が太陽の周りを周っており、我々人類と我々と先祖を同じくする宇宙人の歴史に大きな影響を与えた、かつてどこかの太陽系の惑星だった宿命的な星なのだ。現在我々の太陽系の彗星となっているこの大きな星は、公転周期575.5年でかつてノアの洪水や惑星移植、惑星破壊などを引き起こし、ちょうど宇宙戦艦ヤマトが活躍する時代(2255年)に地球に再度訪れる予定である(しかし今回も莫大な被害が予測され軌道を変更され来訪は千年以上引き延ばされたという)。映画のアクエリアスと違って、その星は(宇宙人は破壊者と呼んでいる)、水惑星でもなく美しい星でもないようだ。
アクエリアスと言う言葉も象徴的である。つまり今は西洋占星術で言うみずがめ座の時代であり、本格的なみずがめ座の時代は2029年に訪れる。今はうお座の影響が完全に抜けていない過渡期と言われている。
(また、ポカリスウェットのコピー商品である、コカ・コーラボトラーズのアクエリアスもヤマト完結編が上映された1983年に登場した)
最初に映画館でこの映画を見てすごいと思ったのは、セリフと音楽が完全にシンクロしているところだ。神殿で敵の大総統が地球と自分たちの関わりを息子に伝えるシーンがあるのだが、セリフを見ながら作曲されたかのような音楽なのだ。それが1枚目の「ウルクの歴史だ」。この完結編を知らない人は安いのでまずDVDを買ってみてほしい。違法アップロードされたものがYoutubeにもあるが、画質がひどい。
(ウルクとは、CD付属ブックレットによると「王の中の王」を意味する)
これらのCDを買って残念なのは、メロディーは同じだが映画で使われた音楽とは違う演奏がいくつもあり、かつ収録されていないBGMがいくつもあることだ。加えてALMANAC(年鑑)といいながら映画で登場した順に曲が収録されていない。これは作曲者が作った順番に収録したから、もしくは録音した順番だから年鑑と言っているのだろうか?
録音レベルが低いのも私には少し残念だと思っている。コロンビアレコードのCDは初めて聴くCDでもすぐにコロンビアとわかってしまう。一方同じく老舗のビクターは違う。コロンビアは録音レベルがアナログレコード時代から変わっていないとしか思えない。コロンビア製のCDを聴くとアナログレコードをかけた時の記憶がよみがえってくるのだ。一方ビクターはCD登場時頃は録音レベルが低かったが、年を追うごとに上がっていっている。
脱線するが、何十年か前、NHKで山川静夫アナウンサー司会で「ウルトラアイ」という情報番組があったが、その番組で当時出始めたコンパクトディスクの事が取り上げられていた。当時のCDはダイナミックレンジは14bitで記録され、フルビット(16bit)で記録されていないと説明していたことを記憶している。つまり私はコロンビアは14bitで記録し続けているのではないかと疑っているのだ(まさかそれは今の時代ないとは思うが)。CDの内部仕様については規格制定したソニーやフィリップスの人に聞けば正確なことがわかるとは思うが、とにかくコロンビアの録音レベルには納得できない。クラシックは基本的に低い録音レベルが目立つが、クラシック以外でもコロンビアの録音レベルは知っている限り総じて低い。
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