NikonD3400 : AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VRと共にレポート
10年以上前に買ったNikonD40がおかしくなった。シャッターを押すとメモリカードがおかしいとか妙なメッセージが出てきて、画像を保存をしてくれないことが多くなった、最初は本当にメモリカードがおかしいのだと思ってたが新品でも同様なのでD40がおかしいと思い始めた。
Web検索すると買って10年後におかしくなった書き込みがあり、寿命だと諦めた。Nikonも修理はしてくれない様だし、やれたとしても高額になる。また電子部品の移り変わりは早く、故障した部品が製造中止されていてストックがないなら、もう直しようがない。
それで買ったのがD3400だ。またもやNikon一眼レフの最低クラスの商品。個人的にはそれで十分だ。今回はコンデジは購入候補にすらなかった。広角のズームレンズが前から欲しいと思っていたからだ。ただし、D40だとサードパーティで4万以上とちょっと高いかなと思って躊躇していた。AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VRは出た時、丁度いい商品だと思っていたが、D40では使用不可能だという事で諦めていた。しかしそのD40が逝ったので最新のD3400と共にそのNikonの廉価な広角ズームを買う事になった。安い方とはいえ計75000円弱。結構な値段だ。最新の標準ズームは評判が悪いようだし、小さいのは良いのだがボタンを押して使用/収納と言うのがどうも気に入らない。手振れ補正を気にしなければD40のレンズはそのまま使えるので、本体だけでレンズキットは買わなかった。
結論。失敗が少ない組み合わせ。
今の時代、ソフトウェア処理や本体の高性能化でレンズの弱点をカバーしてくれる。暗いレンズは手振れ補正とセンサーの高感度化でカバーし、歪曲、逆光撮影はソフト処理で補正。広角端でよくみられる画面中心向かって伸びるかのような横に倒れた電柱の写真は無くなっている。これは少し驚いた。アオリ撮影という設定項目もある。逆光はデフォルトでアクティブDライティングが有効になっており、太陽が入るような写真だと真っ暗になるような写真になることは無い。これはオートホワイトバランスも進化した結果だろう。D40だと逆光だと極端に暗くなった写真がよく出来上がるのだが、そのような写真はこのD3400では出てこない(D40では中央重点測光にすればある程度回避できる)。またD40でDライティングを行うと、ざらついた写真になるが、D3400ではそのようなソフト処理を行った写真だとはわからない程よくできている。
個人的には風景写真ばかり取るからこの組み合わせでほとんど問題ないと感じた。
AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VRの画質は精細さが無くボヤっとした感じ
残念ながらこれは認めざるを得ない。これはレンズが暗いのが原因しているだろう。明るい場所なら絞りをF8以上に上げるような対策をすればいいとは思うが。ちなみに本体ダイヤルの風景モードに設定するとF値はF11固定になる。ただし、これは等倍で見た場合の話で、等倍で見なければ十分精細度はある。手振れ補正(VR)は効いてるのかどうかわからなかったが、既に持っているVRなしレンズで動画を撮影してやはり効いているのだなと認識できた。
動画機能は惜しい
エントリークラスのNikonの一眼レフにも動画機能が搭載されるようになった。ただ、ライブビューにして撮影しなくてはならない。これではコンデジやスマホと同じだ。まあファインダーを見ながら撮影は機構的に無理なのはわかるので、その点は納得せざるを得ない。動画はD3400のセンサーは十分高精細なので言う事なしだが、やはりレンズが動画の良しあしに大きく作用してくる。要は明るいレンズ程美しくシャープに映るのだ。これは静止画以上に差がついている。
フルサイズ用のレンズである、AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G EDで撮影するとTV放送並みのクオリティになる(最近の高級スマホも同様だと思うが)。ただしVRがないから手持ち撮影だとブレまくってしまう。
動画でAF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VRを使うには広角端で使うべきだ。一番明るい所で精細度が上がるし、広角で撮影した動画はまるで3D映像のような迫力を味わえる。
しかし、この動画にも対応していると言うAF-Pのレンズは、動画撮影中にオートフォーカスでピントを合わせると、AF-Sのレンズを使った場合や、静止画撮影時同様、高速にピントの範囲が前後するので、撮影ボタンを押した時点でピント合わせはしない方がいいと思う。TV映像の様にしたければマニュアルでピントを合わせるべき。AF-Pレンズはピント合わせ時に単に音がしないだけと言うだけだ。(実際は若干音がしてるが)
オートフォーカス時の音と動作は以下参照
シェアサイクルに乗りながら皇居周縁を撮影したサンプル2つ
元ファイル(.mov)は1GBを超えており、アップロードにものすごく時間がかかるのでYoutube推奨のmp4に変換してから登録した。ファイルサイズは1/4程度になったが画質に変わりはない。それ以外は何もいじってないので見苦しい映像が時々出るのはご容赦ください。加えて風切り音が大きいのでミュートもしくは音量を下げるべき。直進安定性のかけるママチャリに乗りながら片手持ちで撮影なので大変だった。
強烈な日差しの下でのD3400を使った動画撮影は非常に難しいが、後で色々試した結果、野球帽のようなつばが前に広い帽子をかぶり、つばの先端部分をより下向きにすることでライブビュー画面がまともに見えるようになった。昔のカメラで記念撮影する時の暗幕を使う様に、黒い服をかぶってやるよりははるかにやりやすい。とはいえ、動画撮影はやはりミラーレスの方がいいと思うが、ミラーレスで動画となると、ただでさえ撮影可能枚数が少ないので電池容量が更に気になる。
写真のスマホ転送機能は画像サイズが縮小される
Bluetoothを使った写真のスマホ転送機能(SnapBridge)は画像サイズが縮小される。基本SNSへのアップロード用だからそれでいいのだろう。基本的に最近のデジカメセンサーの画素数は多すぎだと思っている。ラージサイズで24Mバイトもありスモールでも6M。筆者の非力なPCだと表示がもたついてしまう。SnapBridgeは動画でも対応すべきだったと思っている。
その他気になった事
レンズに付属のクリーニングクロスは役に立たない。ほこりを綺麗にふき取ることができない。東レのトレシーを使った方がはるかにまし。作例は、そのクリーニングクロスを使ってもうまくごみが取れてない状況で撮影したからぼやけて映っている可能性がある。
(以下、トレシーについて)
最後に。若干かさばるが、軽くて気軽に持ち出せる組み合わせ。
NikonD3400 + AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VR は、750グラム程度と、NikonD40と付属の標準ズームより軽い。これは魅力的。撮影可能枚数も1000枚を超えるのも良い。ミラーレスの3倍以上だろう。これが光学ファインダーの利点だ。動画撮影を多用しても電池が減らない。いずれミラーレスが主流になると思うが電池を気にしなくていいのはやはり良い事だ。ちなみにD3400のファインダーはD40より倍率が上がっていて(0.80倍から0.85倍に)良くなっているはずなのだが。違いを見いだせなかった。
高級コンデジでは味わえない超広角を体験でき、比較的安価なD3400+AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VRの組み合わせは私の標準になった。
作例
高感度耐性、逆光耐性、オートホワイトバランスが正確かどうかを見ている。
レンズ保護のために以下のニュートラルカラーフィルターを付けて撮影
基本的に撮影モードは風景モードもしくはプログラムオート。オートホワイトバランスは若干黄色を浅い色に出るように変更(ニコン製はデフォルトでこってりした黄色が出るので)。仕上がりはビビッド(VI)に設定。その他の情報はクリックすれば無編集のjpgを見られるのでEXIFを参照してください
Nikon D3400 18-55 VR Lens kit BLACK
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