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KORG ワイヤレス MIDIキーボード microKEY Air-49 :軽さとワイヤレスは正義

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KORG microKEY2-61 AIR USB MIDIキーボード Bluetooth対応
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KORG microKEY Air-49  amazon.co.jp

去年ほとんど使わなくなってしまったローランドの電子ピアノを処分したら、ろくにピアノの練習をしてないのにまた電子ピアノが欲しくなってしまった。家電量販店でカシオのコンパクトな電子ピアノ(プリビア)を見て、鍵盤の感触もよく、購買意欲を掻き立てられたのだ。
それで色々調べて今度は軽くてコンパクトなものを買おうと、鍵盤数が61鍵と少ないカシオトーンを買おうと注文したら、在庫が無く、配送に時間がかかったのでキャンセルし、それでその代りに買ったのがこのMIDIキーボード。またろくに使わず処分してしまうなら、自分にはこれくらいが丁度どいいだろうと判断した。また、DTMソフトにも興味あったのも購入した理由だ。

49鍵でも問題ないか?

Youtubeでこのキーボードを使って、ドビュッシーの月の光や、モーツァルトのトルコ行進曲を弾いていた人がいたので、十分だろうと判断。無論私はそんな曲は弾けない超初心者レベル。

鍵盤が小さいのは問題ないか?

手が大きな人には厳しいかもしれない。Youtubeでも明らかに手が大きな人が窮屈そうに弾いていた。しかし、自分の場合、指は長くなく、この小さい鍵盤よりも普段小さいキーボードをブラインドタッチしているから問題ないだろうと判断した。実際触ってみたら、よくできてると思った。前使っていたローランドのものよりタッチは好みだ。生ピアノを長年弾いていた人には使えたもんじゃないと思うかもしれないが。ただ、黒鍵が滑りやすい。
コルグは思ったより鍵盤の質は良さそうだ。今では写真からでもある程度分かる。他社もいろいろ調べたが、要するに生ピアノを扱ってるメーカーや楽器製品のラインナップが豊富なメーカー程、下位製品の鍵盤の質は意図的に下げている様に見える。コストの問題の他、上位製品を食ってしまう可能性があるからそうせざるを得ないからだと思われる。つまり値段の安い割には鍵盤の質のいいメーカーは、コルグ、カシオだ。

コルグ提供の無料ソフトのWindows版は少ない

コルグは対応ソフトを見ると、基本MacやiPhone推しのメーカーだが、メーカーHPから無料ダウンロードで使えるソフト以外でも、音色を無視すれば無料ソフトもあるし、他社製のものを使えるし、MIDIキーボードは自由度が高い。microKEY Airを買って、Windowsで使えるコルグの無料ソフトは、シンセサイザーソフトのM1 Leというソフトだけだ(教育用ソフトは除く)。要するにいろんな音色を出せるソフトだけで作曲ソフトではない。もともとM1というシンセサイザーキーボードの音色設定部分だけをソフトウェア化したものだ。このソフト自体は機能がありすぎる事以外問題はないが、これを製品登録する際に必須のコルグのホームページのシステムがいただけない。

コルグ提供の無料ソフトの登録は非常に手間取る

製品パッケージ内についているコード入力で入手する事が出来る、コルグ提供の無料ソフトウェアを登録する際には、KORG IDというものが必要なのだが、これが非常に不親切極まりない。パスワードに必須な文字が入ってないと入力完了できないのだ。しかもその文字が何なのか但し書きが無く、最初の表示は全く表示されていない。すでに忘れてしまっているが、私のパスワードを見ると、英数字の他にアットマークや { などの特殊文字も必須だ。
しかも、KORG IDだけでは無料ダウンロードは製品登録できず試用版のままだ。KORG IDの他にKORG USET NETというものにも加入しなければならないのだ。一方、こちらのパスワードは英数字のみしか受け付けない。加えて設定できる文字数も今の時代からすれば少ない。多くするとはじかれる(具体的な文字数は忘れた)。

登録するホームページのデザインも、ろくに整備されていない。昔に作ったものを変更せず、後付けばかりで、統一感が無く、注意書きで「~年から登録は○○に移動しました」という但し書きで済ませている。
そしてユーザサポートが事実上存在しない。FAQで済ませようとしている。KORG IDでパスワードに必須な文字の説明が無いと言う事をメールで尋ねても全く応答がない。返ってくるのはWebシステムからの自動応答メールだけ。

製品紹介のHPでは感じられないが、コルグは中小企業がしかたなくシステム運用しているかのような印象だ。多分Web担当の従業員は一人か二人でロクに管理していないと思われる。楽器や関連ソフトを設計する職人気質の社員だけの会社のように感じられた。商品説明のHPだけなら外部に全部委託しても比較的問題もなく綺麗なものが出来るだろうが、ソフトウェア製品の管理はそうはいかない。

音を出すための、シンセサイザーソフト M1 Leの設定(Windows10上)

まず、M1 Leとは
M1 Leとは、1980年後半発売されたと言うシンセサイザーキーボード 「M1」のシンセサイザー部分をWindowsまたはMac用のソフトにしたもの。M1は当時革命的なシンセサイザーだったようだが、個人的に当時の事は全く知らない。シンセの音は、1980年代前半から楽曲やBGMなどで使われるようになったが、今見てる「ルパン三世Part2」で明らかにシンセが使っている部分がもしかしたらM1では?と思ったが、M1の登場はそのずっと後なので違った。とにかく、門外漢にはパラメータが多すぎて使い込めない。

私としては、単にピアノの音が出ればいい訳で、せいぜいPiano16と呼ばれる音色(通称 M1Pianoと呼ばれている特徴的な音色)がデフォルトで使えればいい。(セットアップ直後はいろんな音色が同時に出るようになっている。)
無料のソフトはとにかく音色がしょぼいものばかりで、それに比べればPiano16は遥かに良い音なので、それだけでもこのソフトを使う意味はある。
Piano16以外にもM1 Leの持つ音色は非常に多く、独創的なものもある。いかにもテクノ音楽やる人にはうれしい音色が目立ち、「Universe」なんてのは、適当に弾いただけで未知の世界に迷い込んだ時の映像のBGMになってしまう様な手の込んだ音色だ。
だから電子ピアノなどで内蔵の音色が少ない時やその音色に不満がある人なら、MIDI機能を使えば M1 Leなどを使ってその不満を解消できるわけだ。

音色を事細かに設定できる機能以外の機能として、カシオのキーボードなどで左側と右側の鍵盤の音色を変えられる機能として、スプリットという機能があるが、M1 Leでは鍵盤の1つの鍵ごとに音色を自由に設定できる。リズム発生やメトロノーム機能はないようだ。シーケンサ(作曲)の機能も見当たらない。

MIDI機器との接続設定

M1 Leのプルダウンメニュー「のシステム(T)」から「環境設定」をクリックし、「オーディオの設定」タブ内で、デバイスの種類を「DirectSound」にすればとりあえずうまくいく。マニュアルでは「ASIO」が使えれば一番遅延が少ないと言ってるからそれが使えるならそれにした方がいい。
その後、同じダイアログ内の「MIDIの設定」で、microKEY Airを選ぶ。この際、USBによる有線接続をしているか、もしくは事前に「KORG BLE-MIDI Driver」をKORGからダウンロードしてセットアップし、Bluetoothを起動してmicroKEY Airを起動(本体横にあるBluetooth接続にするスライドスイッチをON。当然ながら付属の電池を事前に入れておこう。ちなみにOffはUSB接続)していなくてならない。

初期状態の音色変更

(ここでは音色とか、音色名と書いてあるが、マニュアルではその英語をカタカナにした「ティンバー」と記載してある。シンセサイザーを使う業界ではそちらの方が一般的なのだろう)

  1. 1:まず、M1 Le画面上部右側の「COMBI」下の「●」をクリック
  2. 2:その後「COMBI」の左側にある「BROWSER」の下の「●」をクリック
  3. 3:音色選択のブラウザ画面が出る。その中のダイアログで最初、左上の「COMBI」が選択されてるが、それを右側の「PROG」にマウスクリックで必ず変える。(ここは重要)
    音色は一つの音色ごとに、音色選択ブラウザを再度立ち上げて変えなくてはならない。
    (音色選択ブラウザの「COMBI」を選択したまま、既に設定されている設定名で、複数の音色を一気に変えると絶対にうまくいかない。)
    音色は1つだけでよいなら、予め登録されている画面左側の音色名の右上にある小さな「▼」をクリックし、その後出てくるメニューから「Clear」を選択して、その音色を出さないようにする。
  4. 4:M1 Le画面上部左側の名称(起動時は「FilmScore」になっているはず)をダブルクリックして(薄い紫色が名称全体にかかるはず)、PCのキーボードで名称変更(名称は適当で良い)して最後にリターンキーを押す。
  5. 5:PCのキーボード上でCTRL + Sを実行し、バンクを保存する。ファイル名は任意(「バンク」の意味は私自身よくわからない)
  6. 6:M1 Leをいったん終了
  7. 7:M1 Leを起動する
  8. 8:PCのキーボード上でCTRL + Oを実行し、先ほど保存したバンクファイルをロードする
  9. 9:M1 Le画面上部右側の「GLOBAL」下の「●」をクリック
  10. 10:M1 Le画面上部左側に小さく表示されている「FILE」をクリック。(プルダウンメニューの「ファイル(F)」ではない!そのプルダウンメニューの下)
  11. 11:メニューが出て「Save」->「Make Current All Data Default」をクリック
  12. 12:M1 Le画面右下の「SAVE」をクリック。

M1 Le再起動すると、指定した音色がデフォルトで使えるようになるはず

これが結構てこずった。マニュアルに記載されてないから何度もやり直して1時間以上も試行錯誤した。つまりこのやり方が正しい方法かは無論わからない。とにかく、この妙な使いにくさはコルグHPのID登録の使いにくさに通じるものがある。

ワイヤレス(Bluetooth経由)での使用する場合の注意

このMIDIキーボードの売りの一つであるワイヤレス接続は、遅延が発生して使い物にならないと訴える人が多いようだが、私の環境でも最初はそうだったが、Bluetooth機器の間に遮る物をなくせば問題なくなった。具体的にはPCの後方のUSBポートに挿しているBluetoothのアダプタをPC前面のUSBポートに挿すことで、遅延や不安定な接続が全くなくなった。
多分、遅延が発生したり、不安定で使い物にならないと言っている人は、ノートPCなどに内蔵のBluetoothを使っており、そのアンテナとこのMIDIキーボードの間にマザーボードやモニタなどの機器があり、それらが電波を遮っているからだと思われる。だからBluetoothを内蔵しているPCなどは、筐体の位置を180度回転すればうまくいく可能性があると思われるが、ノートPCなら実質使えなくなるだろう。新たにUSBのアダプタがいるのかもしれない。内蔵のものを使用不能にして新たなBluetoothを有効にできるかはやったことがないので何とも言えない。Windowsなら対処できる可能性は高いとは思うが。

Androidスマホ上でもMIDIデバイスとして使用可能

コルグはiPhone/iPad用の専用アプリを用意して、有線でも、無線でもこのMIDIキーボードが使えるようにしてあるが、Androidスマホやタブレットでも使える。
アプリストアで適当に 「Bluetooth midi」と検索すれば使えるアプリが出てくるだろう。
私はPiano MIDI BLE USBというアプリ(無料)を使って試したが出来た。

接続すると、ウィンドウが現れるが、その中の選択項目で「Synthesizer:sound out put on Android device」にチェックし、その後YESを選択。
これで屋外でも比較的容易に使える。Bluetoothイヤホンも同時に使えるかどうかは分からないが、有線のイヤホンがあれば喫茶店でも使えるだろう。鍵盤数は更に少ない方が良さそうだが。

最後に

タイトルにもあるが、軽いのとワイヤレスは正義だ。つまんで運べるほど軽いし、ケーブルを使わないのは煩わしさを軽減する。スマホがあればどこにいても音を出せる。
本当に弾き倒したい人なら49鍵である本商品は鍵盤自体も小さく、購入したいとは思わないだろうが、やり続けるかどうかわからない初心者が購入するのにはちょうどいい。使わなくなったらすぐにしまえる。
(一方、鍵盤数の多さは可搬性を犠牲にしてしまう。)
特に普段はPCやMacの前にいる人ならうってつけだ。楽譜も、お手本となる曲やそのピアニストの手の動きもモニター画面上で表示出来たりYoutubeなどで見聞きできるからだ。無料ソフトと組み合わせて遊べることもできる。

要するに、言うまでもないがMIDIキーボードは、PCのマウスやキーボードと同じ入力デバイスにすぎない。でも、これからは音色もリズムも色々出せるオールインワンのタイプのものより、単機能のもの方が需要が出てくるのではないかと思っている。なぜならスマホやPCの性能の方が圧倒的で、外部ソフトで自分の好きなように使い勝手を良くしたり高性能化しやすいからだ。
売れていると言うカシオのプリビアのように、必須の少ない音源だけだとしても、コンパクトで上等な鍵盤があり外部出力があるなら十分だと言う事だ。

でも、現状パソコンやその設定に詳しくないと難しいねえ。初心者向きじゃないソフトばかりだし。上記で示したM1 Leの設定にしてもわかるが、自力で解決できる力が無いと思った通りの環境に出来ない。となると、やはりシンセサイザーを使うミュージシャンが主な利用者層になるか。